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惣誉酒造

南側より見る。東日本大震災で大きな被害を受けた惣誉酒造の事務所棟の改築と石蔵棟の改築。事務所棟が鉄筋コンクリート造一部木造の2階建て、開口6m×奥行40mの細長いボリューム。昭和初期に建てられた石蔵棟は崩れた石を積み直して補強を施している。

事務所棟を西より見る。1階に事務関係の機能と2階に迎賓施設兼住宅が入る。2階は30×60mmの木製格子を50mmピッチで覆うことで光と視線をコントロールする。1階の外壁には既存の倉の外壁で使用されていた木製格子をそのまま利用している。軒高約2,100mmと低く設けられた庇は厚さ4.5mmの鉄板(亜鉛メッキリン酸処理)を使用。
銘酒「惣誉(そうほまれ)」を産する醸造工場は、栃木県市貝町にあるが、工場の一角にあった明治時代の木造建築の事務所と大谷石造の蔵が先の震災で大きな被害を受けた。今回、木造の事務所棟は、迎賓施設を兼ねる住宅を取り込んで改築し、石蔵は顧客にお酒を味わって頂くための施設として改修することになった。
新しく計画した事務所棟は、石蔵との間に小さな中庭1を挟んで敷地境界に寄せて配置した。新棟と既存の製造場の間に生まれた奥まで伸びる中庭2は、製造場の動線空間でもあり作業空間でもある。事務所棟には、中庭から出入りする業務関連の機能を一階に集め、外部から直接出入りする迎賓施設兼住宅部分を2階に置き、工場側に動線空間としてのギャラリーを設けた。それに沿って各室と大小の中庭を交互に並べる町家的な空間配列を採用している。壁まではRC造であるが、部屋の屋根は木造で架構し、坪庭の屋根は金網で覆い、室内外を切り妻の断面をもつ連続的なトンネル状の空間とし、棟の線を蛇行させることで、それぞれの「場所」性をゆるやかに保ちつつ、場所相互の「流れ」をつくりだすことを狙った。ギャラリーのガラス開口の前面を木製格子で覆い、1階の外壁には、改築前にこの場所にあった古い木造の倉庫の外壁を再利用した。これら二種類の木製の壁面を少しずらしながら、端から端まで走らせ、ゆらぎをもった領域の境界として立ち現れることを意図した。石蔵は、地震で損傷した大谷石の壁体を補修した上で、スチールトラス製の臥梁を各階の室内側に回して補強した。これに障子紙を貼ったパネルで覆って照明器具とし、幻想的な雰囲気を醸し出している

1階平面図

2階平面図

事務所棟を南より見る。事務所棟は石蔵棟や既存建物の配置に合わせて折れ曲がる 。敷地東側に寄せて配置することで隣接する製造場との間に動線空間兼作業空間となる中庭2を新しく設けている。

東より見る。既存建物と意匠を合わせ木質系を主体とした西側と異なり、東側は金網で覆われる。製造工場と動線を分けるため、迎賓施設兼住宅へは東側外部から直接アプローチする。

断面詳細図

事務所棟1階事務所。中枢的な役割を果たすため、各施設が見渡せる位置に配置。

事務所棟2階、部屋3。両側を坪庭で囲まれた空間。厚みが約300mmの窓枠により外の風景を切り取る。

南より事務所棟を見る。左に事務室、右に応接室。

事務所棟2階。部屋3,105×180mmの登り梁が500mm間隔に架かる切妻型の天井。各室の間に坪庭を配置することで採光と通風を確保。部屋ごとに切妻の棟の方向を変えて繋げることで連続性と変化を与える。

石蔵棟利き酒コーナー。2階建て石蔵棟は各層を照明を兼ねたスチール製の臥梁で補強。壁体の大谷石や2階床梁などは創建当時のまま。



切石を積んだ組積造は臥梁を回すことで耐震性を強化できる。ここでは、鋼管と鋼板で作った三角形断面の立体トラスが臥梁の役割をする。荷重によって鋼管径を変え、1階はφ=76.3mm、2階はφ=48.6mmである。立体トラスの空隙を利用した照明器具が大谷石の凸凹と古い小屋組を浮き上がらせる。


倉庫として使用されている石蔵は、開口部は木扉を撤去しガラスとすることで中の雰囲気が外に伝わると共に、内部に自然光を取り入れる。
作品名 惣誉酒造
設計 アプルデザインワークショップ
施工 北野建設 東京本社
所在地 栃木県芳賀郡市貝町上根539
英文作品名 Sohomare Sake Brewery
設計 建築 アプルデザインワークショップ
構造 メタストラクチュア
設備 総合設備計画
施工 北野建設東京本社
事務所棟
建築面積 284.46m2
延床面積 474.21m2
階数 地上2階
構造 RC造 一部木造
石蔵
建築面積 68.04m2
延床面積 136.08m2
階数 地上2階
構造 組積造 一部木造
工期 2013年7月〜 2015年6月
主要用途 事務所、住宅、迎賓施設
建主 惣誉酒造
設計─────────────────
建築 アプルデザインワークショップ
担当/大野秀敏、江口英樹、山本真也、田口佳樹*、渡辺純也*
構造 メタストラクチュア
担当/高橋一正、原田玄
設備 総合設備計画
担当/若松宏、遠藤二夫、鈴木智仁、工藤明
ランドスケープ SfG landscape architects
担当/大野暁彦
監理 アプルデザインワークショップ
担当/大野秀敏、江口英樹、田口佳樹*
施工─────────────────
建築 北野建設東京本社
担当/玉田周路、藤崎靖和、坂田淳
益徳工務店 担当/益子隆
事務所棟
規模─────────────────
建築面積 284.46m2
延床面積 474.21m2
1階 242.50m2/2階 227.39m2
寸法─────────────────
最高高 7,297mm
軒高 6,497mm
階高 3000mm
天井高 事務所:2350mm
主なスパン 6000mm×4000mm
敷地条件─────────────────
地域地区 都市計画区域(区域区分非設定)、法22条区域
道路幅員 東4.0m南8.0m
構造─────────────────
主体構造 RC造 一部木造
杭・基礎 ベタ基礎
空調設備
空調方式 空冷ヒートポンプエアコン、温水床暖房、
一部放射式冷暖房
熱源 電力・LPG
衛生設備
給水 受水槽+加圧給水方式
給湯 個別ガス給湯方式
排水 生活排水・雨水分流方式
電気設備
受電方式 既設受変電設備より低圧分岐
防災設備
消火 消火器
その他 住宅用火災警報器
特殊設備 合併処理浄化槽
工程─────────────────
設計期間 2012年4月〜2013年6月
施工期間 2013年7月〜2015年6月
外部仕上げ─────────────────
(メーカー名,製品名をご記入下さい)
屋根 大和葺き(三晃金属)
外壁 エコサーム(東邦レオ)、大谷石(タニグチ)
開口部 木製サッシ(アイエイチ)、スチールサッシ(ハートランドエンジニアリング)、アルミサッシ(三協アルミ)
外構 御影石ジェットバーナー仕上、コンクリート刷毛引き
内部仕上げ─────────────────
(メーカー名,製品名をご記入下さい)
事務所
床 御影石ジェットバーナー仕上
壁 PB12.5+9.5+AEP
天井 レッドシダー羽目板t11
部屋1〜6
床 フローリング(IOC:ハードメープル20)
壁 打ち放しの上非水分散形塗料、レッドシダールーバー、PB12.5+9.5+AEP
天井 ケイカル板の上シェルペイント
ギャラリー
床 フローリング(IOC:ウォールナット20)
壁 打ち放しの上非水分散形塗料
天井 有孔シナベニヤt4+AEP
主な使用機器─────────────────
造作家具(オオワダ)
石蔵
規模─────────────────
建築面積 68.04m2
延床面積 136.08m2
1階 68.04m2/2階 68.04m2
階数 地上2階
寸法─────────────────
最高高 8,050mm
軒高 6,000mm
階高 3270mm
天井高 唎き酒コーナー:3200mm
主なスパン 12600mm×5400mm
構造─────────────────
主体構造 組積造 一部木造(既存)
杭・基礎 ベタ基礎(既存)
空調設備
空調方式 空冷ヒートポンプエアコン、放射式冷暖房(PS)
熱源 電力、LPG
衛生設備
給水 受水槽+加圧給水方式
給湯 個別ガス給湯方式
排水 生活排水・雨水分流方式
電気設備
受電方式 既設受変電設備より低圧分岐
防災設備
消火 消火器
特殊設備 合併処理浄化槽
工程─────────────────
設計期間 2012年4月〜2013年6月
施工期間 2012年4月〜2015年6月
外部仕上げ─────────────────
屋根 既存桟瓦
外壁 既存大谷石、一部補修(タニグチ)
開口部 スチールサッシ(ハートランドエンジニアリング)
外構 豆砂利洗い出し
内部仕上げ─────────────────
唎き酒コーナー
床 フローリング(IOC:カンヌブリュレ)、大谷石(タニグチ)
壁 既存大谷石
天井 既存床裏あらわし
応接ラウンジ
床 カーペット、フローリング(IOC:カンヌブリュレ)
壁 既存大谷石
天井 既存小屋組あらわし
特記仕様 鉄骨臥梁(スリナム製作所)
主な使用機器─────────────────
造作家具(オオワダ)