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三共製作所本社改修

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三共製作所は、自動化機器メーカーである。本社を東京に、主力工場を静岡に置き、海外工場を米国、中国、韓国、ベトナムに展開する優良企業である。本社屋は1983?年に竣工しているので、設備を中心に陳腐化してきていた。同時に、一階周りの使い方が、過去40年間のあいだの社業の拡大に対応していないという問題を抱えていた。そこで、本計画では次の改修を行った
1.社格に相応しい一階空間の再構成
2.情報化自体におけるフリーアドレス制の導入に合わせた執務空間の再編成と事務機器への対応
3.空調機器の更新と窓の断熱性能の補強等、窓周りの改善

一階
一階のショールームは、会社の商品がもつ正確性、質量、堅牢性を表現するべく、大谷石とリン酸処理を施した亜鉛メッキ鉄板で構成した。最前面に、間口一杯に奥行き約1.6mで光のゾーンを設けて正面性を強調すると同時に、機械部品のもつ工芸品的な美しさを引き出す展示のための台を設けた。
その背後のホールは、平行四辺形をなすことで視覚的に奥行きを強調している。

二階、三階執務室窓
改修前のサッシは、鋼製枠に単層ガラスという仕様であった。断熱性と適度な遮蔽性を作り出すために、中空ポリカーボネート板を挟んだ木製引き戸を内側に立て、一部は新旧のサッシの間に空調の返り空気を通すことで快適性の改善をした。
また、階高が十分ではないので、どの階もRC梁を露わしとして、梁間に吸音材を施している。

三階社長室
RC梁には、リシンかき落とし状の左官仕上げを行い、梁間の吸音措置として表面に磨きアルミ板の波形板を張った。粗面の太い梁とナラ突板壁仕上げの壁面におもつ信頼性と、アルミ板やポリカーボネート板が放つ現代性が共存することで、企業の司令室に相応しいインテリアになったのではないか。

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一階一階のショールームは、会社の商品がもつ正確性、質量、堅牢性を表現するべく、大谷石とリン酸処理を施した亜鉛メッキ鉄板で構成した。最前面に、間口一杯に奥行き約1.6mで光のゾーンを設けて正面性を強調すると同時に、機械部品のもつ工芸品的な美しさを引き出す展示のための台を設けた。その背後のホールは、平行四辺形をなすことで視覚的に奥行きを強調している。

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構成アクソメ

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二階、三階執務室窓改修前のサッシは、鋼製枠に単層ガラスという仕様であった。断熱性と適度な遮蔽性を作り出すために、中空ポリカーボネート板を挟んだ木製引き戸を内側に立て、一部は新旧のサッシの間に空調の返り空気を通すことで快適性の改善をした。また、階高が十分ではないので、どの階もRC梁を露わしとして、梁間に吸音材を施している。

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三階社長室RC梁には、リシンかき落とし状の左官仕上げを行い、梁間の吸音措置として表面に磨きアルミ板の波形板を張った。粗面の太い梁とナラ突板壁仕上げの壁面におもつ信頼性と、アルミ板やポリカーボネート板が放つ現代性が共存することで、企業の司令室に相応しいインテリアになったのではないか。

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三共製作所本社改修 Renovation of Sankyo Seisakusho Head Office

所在地:東京都北区田端新町3丁目37-3

用途:事務所

構造規模: 鉄骨造2階建

施工:平井工業株式会社

竣工:2022/11/30

写真:佐藤振一写真事務所

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