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学生会館
インド工科大学ハイデラバード校

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伝統建築をモチーフにした屋根 ──学生会館

マスタープランでは,キャンパスの北端に学生寮が集まる居住区があり、それに接して運動と文化活動を支える施設群が計画されている.この複合施設は 3棟の屋内体育館と,1棟の文化部活動室,その周辺に屋外プールと野外劇場,そ してサッカーコート,クリケットコート,陸上トラックなどを付帯する.きわめて充実した施設である.屋内体育館の屋根は梁間が42mと49m,文化部諸室は35mが2スパンである. 大スパン屋根を鉄筋コンクリート造で効率的に架けるには折板しかないと見当をつけて検討を進めた.その中で,西ベ ンガル地方に個性的な屋根を持った寺院があることを知った. 中でも 17 世紀建立の JorBangla 寺院は,むくりのついた切妻屋根の棟がアーチを描き,それが2棟連結した組積造の建物である.これをそのまま鉄筋コンクリート構造に写せば, オリジナルにはない構造的合理性の高い大スパン屋根架構 になる! 僥倖であったという他ない.原形の寺院と異なるところは,妻側の庇を長く伸ばして,強い日差しを避けて歩ける日影をつくり,体育館に余分な日射が入らないようにしたことである.鉄筋コンクリート折板の施工については,屋根と柱が滑らかに繋がる形態が複雑なこともあり,日本側ではトラスウオール工法を想定したが,インド側との協議により最終的に通常の型枠現場打ち工法に落ち着いた.結果は精度も高く良好な仕上げで完成した.

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1F平面図

学生や職員の運動と文化活動のための施設が集約された学生会館は、マスタープランでは、キャンパスの北端で、学生寮が集まる地区に接した場所が指定されていた。
ここは、学生たちの息抜きの場所であり、対戦に備えて鍛える場所であり、専門分野と異なる新しい自分を発見する場所である。
この複合施設は3棟の屋内体育館。その周辺に、屋内プール、そしてサッカーコート、クリケットコート、陸上トラックなどを付帯する。それに、1棟の文化部諸室と野外劇場。きわめて充実した施設である。
インドは鉄骨が高価なので、構造は、RCで計画することが求められた。屋外施設は、土地全体を盛り上げてなだらかな土地形状を作り出し、そこから各コートを彫り込むような造形で芝生の観客席を設けている。

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​コンクリート躯体の幾何学

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グラウンドデザインのスタディスケッチ

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施行中の型枠コンクリート現場打ち工法*写真:HCP

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断面図

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妻側の庇を長く伸ばして,強い日差しを避けて歩ける日影をつくり,体育館に余分な日射が入らないようにした。

RC折板屋根を決めてから、インドの伝統建築の写真集を眺めていて、西ベンガル地方に個性的な屋根を持った寺院があることを知った。
なかでも17世紀建立のジョーバングラ寺院として知られる建物は、アーチ状にむくる切妻屋根を戴く棟2棟が並ぶ形である。これは組積造であるが、そのまま鉄筋コンクリート構造に写せば構造的合理性の高い大スパン屋根架構ができる。原形の寺院と異なるのは、体育館に余分な日射が入らないように妻側の庇を伸ばしたことである。これによって強い日差しを避けて歩ける日陰もつくり出すことができた。

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断面図

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南側外観.南側の学生寮のあるエリアに向けて正面を構える.左側に文化系クラブ諸室の屋根が大列柱廊をつくり,正面にメインアリーナの妻側と2 階広場に上がる大階段,右側に野外劇場が建つ.1 階は 3 棟の屋内体育館関連の諸室が配置されている.

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構造ダイアグラム

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トレーニングジム・バドミントン・アリーナとサブアリーナの間から 南を見る.奥に見えるのが文化系諸室のための棟.さらに奥の赤白に塗られた建物は学生寮(設計:GMP).庇の出は3,500mm.

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ヴォールト屋根頂部の断面図

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​平面中央の中庭部分に白色のルーバーが棟をつなぐ

文化系クラブエリア. 大屋根で覆い, 小部屋の屋上をダンスの練習、演奏 、製作など多目的に使えるようにした . インドでは薄暗い空間が最も快適である.

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部分詳細断面図

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妻側カーテンウォール詳細図

作品名 インド工科大学ハイデラバード校

設計  東京大学IITHキャンパス施設設計チーム(基本設計)日本設計+アプルデザインワークショップ(実施設計)

施工  L&T Technology Services

所在地 ハイデラバード

英文作品名 Indian Institute of Technology

architects: IITH Campus Design Team of the University of Tokyo ,NIHON SEKKEI,Inc. APL design workshop

​

学生会館(Sports and Cultural Complex)

敷地面積 36520m2

延床面積 30,881 m2

建築面積 15,100m2

階数 地上2階

構造 RC造

工期 2019年3月〜2022年2月​

​写真: 浜田昌樹 (kkpo) 

******詳細******

​

■学生会館


設計
建築
東京大学IITHキャンパス施設設計チーム(基本設計)
チーム長/藤野陽三
デザイン統括/大野秀敏 川添善行
意匠設計/原裕介 本多敦 石川典貴吉田周一郎
環境計画解析/笠寛子
学術交流担当/田村順子
日本設計(実施設計,基本設計支援)担当/遠藤建* 小林利彦 戸部芳行 西本良樹 大島未香子
アプルデザインワークショップ(実施設計,基本設計支援)担当/江口英樹 田口佳樹*


構造
東京大学IITHキャンパス施設設計チーム
(構造アドバイザー)
担当/佐藤淳
日本設計 担当/小林秀雄 西川耕二 今富陽子* 田中康隆*


設備
日本設計 担当/石川修三* 大谷陽介 吉崎大助* 岡田有弘* 佐藤昌之 染川信行 星野秀明


監理
HCP(発注図書作成含む)


施工
建築 L&T Technology Services


規模
敷地面積36,520m2
建築面積15,100m2
延床面積30,881m2
階数地上2階


寸法
最高高16,000mm
主なスパン メインアリーナ:49,000×7,000mm/サブアリーナ:35,000×7,000mm
構造
主体構造 鉄筋コンクリート造
基礎 直接基礎
空調設備
空調方式
アリーナ:単一ダクト空調機方式(置換空調システム採用) セミナー室:ファンコイルユニットによる個別空調機方式
熱源 キャンパス内熱源プラントによる冷水供給
衛生設備
給水 キャンパス内上水・再利用水インフラの2系統引込 受水槽+揚水ポンプ+高架水槽による重力給水方式
給湯 ソーラー給湯システム+ヒートポンプ式温水器(バックアップ)
排水 汚水雑排水屋内分流屋外合流方式 キャンパス内汚水配管放流
その他
プールろ過設備
電気設備
受電方式 低圧電力2回線 3φ4W 415V(キャンパス内変電所供給)
予備電源
低圧電力 3φ4W 415V(キャンパス内変電所併設非常用発電機電源)
防災設備
消火 スプリンクラー+屋内消火栓+屋外消火栓+消防隊専用栓


工程
設計期間 2011年4月~2013年3月
施工期間 2019年3月~2022年2月


外部仕上げ
屋根 コンクリートの上,押出法ポリスチレンフォーム断熱材+塗布防水
外壁 コンクリート+モルタル金ゴテ仕上げの上,撥水剤
開口部 アルミサッシ


内部仕上げ
メインアリーナ・サブアリーナ
床 弾性床材
壁 モルタル金ゴテ仕上げの上,塗装
天井 コンクリート打ち放し
カルチャーセンター
床 花崗岩貼り
壁 モルタル金ゴテ仕上げの上,塗装
天井 コンクリート打ち放しnan

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