1. 前沢ガーデン野外ステージと関連施設

2019.06. 富山県黒部市

 

 今秋、サンクトペテルブルクと富山県で開催されるシアターオリンピックスの一会場として、1989年に竣工した前沢ガーデン野外ステージ(当社設計。整備時の名称は円劇場)を使うことになった。前沢ガーデン野外ステージは前沢ガーデンハウス(設計は槇総合計画事務所)の広大な庭園のなかに位置するが、関連施設は未整備であった。今回の国際的なイベントのために、野外ステージでは楽屋などの付属施設の整備、そして観客のために東屋の整備を行った。楽屋などは海上コンテナを活用し、東屋は既存の森に半分食い込む位置に計画し、既存の杉の木立と新規に移植したシラカシに屋根荷重の一部を負担させる構造を採用した。なお、この構造は当地の積雪までは耐えられないために、一部を減築することで存続させることになった。

 

 

 

撮影取材時期 2019年8月23日から9月23日まではシアターオリンピックスの準備と公演のために撮影可能日は限定されます。10月以降には一部解体工事が入ります。公演中の撮影のためには関係劇団の許可が必要となります。

白花亭

黒部市前沢のYKKの迎賓施設ガーデンハウス(槇総合計画事務所設計)が立つ敷地内を一会場として、シアターオリンピックス2019が開催される(主会場は南砺市利賀村)。ガーデンハウスと並ぶ東屋「白花亭」。

屋根の荷重の一部を周囲の樹木が支える構造。

白花亭へのアプローチ。既存の森と、芝のランドスケープの境界を敷地として選定した。

中心部に9本の鉄骨柱(長期荷重と地震力を負担)、その周囲にシラカシ(植樹)17本とスギ(既存樹)5本が(長期荷重を負担)が天井高さ約6mの屋根を支える。

森の一部に屋根をかけたような構成。

積雪荷重が非常に大きい当地では会期後は一部屋根を撤去して存続させる。

コンテナ楽屋

既設円形劇場の裏手に海上コンテナを利用した楽屋。

円形劇場をシアターオリンピックス2019に合わせ照明架台などを付け加えて改修を行った。

円形劇場の枕木はモルタルなどを注入し、風合いをそのまま活かしている。

海上コンテナ楽屋の内部。断熱材の天井とシナ合板による設え。

シアターオリンピックスのプレイベント風景。当野外劇場は三通りに仕様が可能である(階段席を観客席に芝生斜面を舞台、階段席を舞台に芝生斜面を観客席に、階段席と芝生斜面を観客席にして舞台を囲む)。

白花亭は、野外劇場のためのフォワイエ機能を担う。会期終了後も一部撤去し園地施設として残す。